本屋大賞ノミネート作、10作品、読んでみた。
ノミネート作品はこちら。
http://www.hontai.or.jp/
本屋さんが選ぶという本屋大賞の趣旨から、投票権は書店員にしかない。
投票権のある書店員さんは、2月中に10作品を読んで、全10作品のコメントと、1~3位の順位を投票すると、本屋大賞発表イベントに参加できるらしい(11月~1月上旬の一次投票をした人のみに与えられる権利、詳しいルールはこちら※、賛助会員 ※※ になると書店員じゃなくても参加できますよ)。
※ 投票の流れは「本屋大賞とは」を参照
http://www.hontai.or.jp/about/index.html
※※ 賛助会員:年会費5000円、「本の雑誌 増刊号 本屋大賞」ももらえますが、応援のお布施みたいなものですね。
http://www.hontai.or.jp/npo/index.html
二次投票締切が、2月29日、ということで、先ほど締め切られたらしい。
投票権はないのだが、せっかく10冊読んだことだし、自分なりの3作品を挙げておこう。
1位:宮下奈都さんの『羊と鋼の森』(文藝春秋)
これはもう、羊、羊一択ですよ。
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163902944
このブログでも何度か書いたのだが、宮下ファンだから、というだけでなくて、この作品は特別。しみわたるような文章も、ストーリーに流れる時間も、あたたかく美しい装丁も、すべてがもう自分のために描かれているような、特別な作品。
2位:米澤穂信さんの『王とサーカス』(東京創元社)
主人公タチアライがとにかくカッコいいのだ。
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488027513
ふだん、シャーロック・ホームズ以外のミステリーはほとんど読まないのだが、これはすごい。
主人公タチアライの葛藤は、そのまま著者自身、文章を書く人間としての覚悟なのかと。メディア化する社会の中で、個人であってもタチアライの葛藤から逃れられない、人間としての覚悟を突きつけられる怖い作品でもある。
3位:辻村深月さんの『朝が来る』(文藝春秋)
辻村さんの新境地ですよ。
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163902739
テーマの重さに負けない、希望のある文章がとてもいい。
作品の幅がとても広く、ど直球のミステリーから、サイコホラー的な作品、鮮やかな色彩の青春小説と書いてきて、この作品がある感じ。
うまい。
まあでも、私の本屋大賞2016は『羊と鋼の森』ということで、
皆さんもやってみてください。
2016年3月1日火曜日
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